Google Cloud Next '26 現地参加レポート
Data Platform チームの @kobori です。 先月 2026 年 4 月にラスベガスで開催された Google Cloud Next '26 に現地参加してきました。 昨年に引き続き、弊社のカンファレンス渡航補助プログラムを利用しての参加となります。開催から 1 ヶ月ほど経ってしまったところではありますが、その模様をご紹介したいと思います。

2 回目の参加となる今年は、聴講形式の Breakout Session ではなく、現地だからこそ体験できるようなインタラクティブなセッションを中心にスケジュールを組みました。
Keynote
Keynote はメイン会場での参加は人数制限があり、出遅れるとサテライト会場に案内されてしまいます。せっかく現地にいるのであれば、メイン会場の空気を肌で感じたいものです。
朝 9:00 の開演に合わせ、自分は 7:30 に会場へ向かいました。既に長蛇の列が形成されていましたが、幸運にも最前列の席を確保することができました。
今年のテーマは Agentic Enterprise とのことで、昨年に引き続き AI Agent がトピックの中心です。 開演前のオープニングでは、Gemini を活用したユニークな DJ パフォーマンスが行われました。パフォーマーの手の動き(ジェスチャー)に合わせて、画面上の Python コードがリアルタイムに書き換わり、描画されたオブジェクトが動くという、生成 AI の進化を直感的に伝えるような演出が印象的でした。
Keynote の内容は最終的にアーカイブ配信されますが、会場のリアクションや拍手など、現地の熱気をリアルタイムで体験できるのは現地参加ならではの魅力です。
Session
今年は Breakout Session によるインプットは最小限に留め、リリースノートの確認だけでは得られない「対話型セッション」へ積極的に足を運びました。
Workshop
Workshop はハンズオンを中心とした講義形式のセッションです。 ワークスペースには紙とペンが用意されており、アナログなワークを想像していましたが、自分が参加したものはディスカッション形式のものや Google Cloud Skills Boost を用いたハンズオンが中心でした。ファシリテーターによってアプローチが異なるようです。
セッションの難易度(Level)が幅広く設定されているため、事前にシラバスを確認しておくと、有意義な時間が過ごせるかと思います。
Meetup
Meetup はよりカジュアルな毛色のセッションで、参加者同士のネットワーキングが主目的のセッションです。今回は「Data Specialist Meetup」と「Global Engineer Meetup」の 2 つに参加しました。
Data Specialist Meetup では、事前に募ったテーマを元に、1 テーブル 4 〜 6 人でディスカッションを行いました。全体を統括するファシリテーターはいるものの、各テーブルの議論は参加者の自律性に委ねられます。そのため、議論の輪に加わるには能動的に話へ割り込んでいく姿勢が求められます。 幸いにも、自分のテーブルには dbt ユーザーがいたため、dbt を活用したデータ基盤の運用についてなんとか意見を交わすことができました。しかし、周囲の英語の熱量に圧倒されてしまい、自身の発言量という点ではやや物足りなさを感じる結果となりました。 海外カンファレンスにおいては、物怖じせずディスカッションに飛び込んでいくマインドセットが不可欠だと痛感させられます。
一方の Global Engineer Meetup は、Happy Hour のタイミングも重なり、お酒を片手に非常にフランクな交流が行われました。
Meetup のセッション自体は複数あったのですが、データエンジニアという自分のロールにあう会が少なかったことは少し残念です。
Discussion Group
Discussion Group は、特定の Breakout Session の内容を深掘りするための Q&A や議論の場です。 基本的には対象セッションを聴講していることが前提のようでしたが、参加者の多くも Breakout Session 自体には参加しておらず、冒頭にファシリテーターの Googler が簡単なサマリーを提供してくれたため、単体での参加も十分に可能でした。
新機能の仕様や、実践的なアーキテクチャのベストプラクティスについて、担当の Googler に直接質問をぶつけることができるため、Demo Booth よりも濃い情報交換が可能です。
当初は「文脈を読み切れておらず、おかしな発言をしてしまったら、、、」と発言を躊躇していましたが、周囲を見渡すと、良い意味で空気を気にせず、自身の関心のある技術要素についてストレートに質問を投げていました。初歩的な質問であっても、トピックから大きく外れていなければ非常に丁寧に解説してくれます。気負わずに疑問をぶつけることこそが、このセッションの価値を最大化する鍵だと感じました。
Birds of a Feather
Birds of a Feather は、同じ悩みや関心を持つエンジニアが円卓を囲んで議論するセッションです。ランチ会場を利用して行われ、テーブルごとにディスカッションテーマが決まっています。
自分は「BigQuery × Looker(Data Studio)」と「Agentic Era におけるデータエンジニアの役割」という 2 つのトピックの会に参加しました。
8 〜 10 人程度の手頃な規模感が想定されていたようですが、蓋を開けてみればどのトピックも円卓に座りきれないほどの人が押し寄せ、テーブルを二重三重に取り囲む大盛況ぶりでした。来年以降は運用の見直しが入るのではないかと思うほどの熱気です。
ディスカッション自体は Googler がリードし、提示されたテーマに沿って進む形でしたが、オープンスペース特有の喧騒も相まって、英語のリスニングという面では非常に厳しい環境でした。それでも、最前線のエンジニアたちのリアルな意見を間近で体感できたのは貴重な経験となりました。
Expo
今年の Expo 会場は、セッションの合間の休憩を兼ねて回っていました。やはり「Agent」が最大のテーマということもあり、生成 AI を組み込んだユニークなデモが目立ちました。
中でも人気を集めていたのが、Gemini を活用したラテアートのブースです。プロンプトとして「自身が幸せを感じる場所」を入力すると、Gemini が即座に画像を生成し、それをそのままラテのアートとして印刷してくれるという仕組みです。 「日本の風景」をリクエストしてみたところ、神社を背景におにぎりを抱えたタヌキが描かれました。

サードパーティの出展では Anthropic と GitHub の盛り上がりが頭一つ抜けていた印象です。全体として Agent Orchestration や Agent Security といった「AI ガバナンス」に焦点を当てたソリューションが多く、インフラエンジニアや SRE 領域のメンバーが見ても非常に面白い空間だったのではないかと感じます。
Google Japan イベント
Next の期間中には、Japan Welcome Reception や Wrap Up Session など、Google Japan の方が日本人参加者向けのネットワーキングイベントを開催してくださいます。 しかし、これらの国内向けイベントの枠は一瞬で埋まってしまったようで、残念ながら自分は参加が叶いませんでした。今年は Next 自体のチケットも完売するほどだったとのことで、もし次回以降で参加を検討される方は、アーリーバード期間内であっても、イベント案内が出た瞬間に申し込むスピード感が必要になりそうです。
Las Vegas
Google Cloud のセッションを終えた後、もし体力に余裕があるようであれば、眠らない街ラスベガスの観光に繰り出すことをおすすめします。
例えば、23:00 頃まで営業している巨大観覧車 High Roller からは、Las Vegas の煌びやかな夜景と共に、全面 LED で Google Cloud Next の広告を映し出す Sphere を一望できます。
また、少し足を伸ばして The STRAT というタワーの展望台へ上るのも一興です。東京タワーを超える高さらしいのですが、ここには地上 270 メートル以上の高さに設置された恐怖のフリーフォールがあります。 高所ゆえの強風もさることながら、機体のバランス調整のために一定の搭乗人数が揃うまで頂上で待機させられるという謎の仕様があり、恐怖心を一層引き立てられました。しかし、いざスリルを乗り越えて見下ろすラスベガスの夜景は、息をのむ美しさでした。

さらに、深夜 24:00 まで稼働している NewYork NewYork というホテルのローラーコースターなど、夜のホテル群の間を爆走するアトラクションも楽しむことができます。 今回は一人参加という気楽さもあり、人目を憚らずに存分に絶叫することができました。
他にも Las Vegas ならではのエンターテインメントショーにも足を運び、非常に充実した 1 週間となりました。 みなさんも翌日のセッションに響かない範囲で、ぜひ Las Vegas ならではのエンターテインメントを体験してみてください。
さいごに
今回、対話型のセッションに軸足を置いたことで得られた最大の収穫は、「各国のエンジニアが直面している、生々しいリアルな課題」に触れられたことでした。
一方通行の Breakout Session を聞いているだけだと、華々しい成功事例ばかりが目に入り、時に自社のデータ基盤の進捗に焦りを感じてしまうこともあります。しかし、世界中のエンジニアと膝を突き合わせて話してみれば、誰もがデータマネジメントの泥臭い部分で同じように悩み、最新ツールのハンドリングに試行錯誤していることが分かりました。最新技術を一筋縄で使いこなす難しさを共有できたことは、ある種の安心感をもたらすと同時に、「自社でも一歩ずつ進めていこう」という強いモチベーションに繋がりました。
弊社では、Google Cloud Next に限らず、エンジニアの技術力向上やグローバルな視点を養うための海外カンファレンス渡航制度が非常に手厚く整えられています。 変化の激しい AI Agent 時代において、最先端の知見を取り入れながら、共にデータ基盤を設計・進化させていきたいエンジニアを絶賛募集中です。
少しでも弊社に興味を持っていただけた方は、ぜひ Entrance Book を覗いてみてください!