Belong のグローバル展開 - We Sell Cellular との協業

2025-04-10

はじめに

この度、私達 Belong は伊藤忠商事グループの一員として、米国の中古スマホ卸売企業である We Sell Cellular(以下、WSC)との協業を開始し、グローバル市場への本格的な進出を開始します (参考)。 これまでの国内でのスマホのリユース事業は、高度なエンジニアリングや発展的なオペレーションをレバレッジに、事業部門の活躍によって 5 年間で圧倒的なスピードで成長してきました。 この実績を基盤に、WSC とのシナジーを最大限に活かし、世界 No.1 企業を目指す新たな挑戦が始まります。

これを受けて、エンジニアリングチームとしても WSC の支援を行い、協業を加速することを目指しています。 特に、現地採用を進めるとともに、日本からのニューヨークへの駐在員をエンジニアとしても派遣し、Belong のエンジニアリングチームと WSC のメンバーが密に連携を行い、 オペレーションの最適化や、お互いのデータの利活用を進めていきます。

We Sell Cellular (WSC) とは?

We Sell Cellular(WSC)は、2003 年に創業された米国・ニューヨーク州を拠点とする中古スマホの卸売企業です。 中小企業を中心に、リサイクル事業者や小売店など、法人向けに中古スマホを販売しています。

WSC とは Belong の創業メンバーがアメリカに駐在していた頃からの取引があり、長年にわたって関係を深めてきました。 WSC は、米国市場において長年の実績と信頼を築いており、米国の大手プレイヤーとも強固な関係を構築しています。 多くの法人顧客を抱え、高品質な端末を提供することで顧客からの高い評価を得ており、 ニューヨークに持つオペレーションセンターでは、修理や磨き(バッフィング)などのリファービッシュ工程も実施し、品質管理にも力を入れています。

Belong と WSC が行う戦略的な協業

私達は WSC が持つ米国市場での顧客網と、伊藤忠商事が持つグローバルネットワークを最大限に活用することで、取引規模拡大を目指しています。 Belong は WSC にはない、業界トップクラスの強力なエンジニアリングや、オペレーションのノウハウを持っています。 その知見を活かし、世界市場における競争力を高め、より高度なグローバルの販売モデルの構築を追求し、収益性の向上を行います。

将来的には単なる売買にとどまらず、データ分析や顧客網を活用しつつ端末流通のプラットフォームを構築し、 サービスモデルとして事業を転換していくことも視野に入れ、米国、そして日本から業界における存在感を高めていくことを目指しています。

エンジニアリングチームのグローバルへの挑戦

Belong のエンジニアリングチームが WSC を支援

今回の協業に伴い、Belong のエンジニアリングチームは、WSC のエンジニアリングチームの支援を行います。 具体的には、WSC の現地エンジニアの採用をリードするとともに、Belong からニューヨークへ駐在員を派遣し、両社のエンジニアリングチームが密接に連携してプロジェクトを進められる体制を整えます。

Belong がこれまでに構築してきた システムや、培ってきたノウハウを WSC に展開し、WSC ビジネス・オペレーションの効率化を図ります。 端末の検品・在庫管理を自動化するシステムの横展開や、相互連携を可能にするデータ分析基盤の整備など、様々な分野で Belong のノウハウを活用していきます。

エンジニアとしてグローバル環境へ踏み出すおもしろさ

Belong のエンジニアリングチームでは、創業当初からグローバルなタレントを採用できる組織を目指し、 社内ドキュメントの英語化や、コード内のコメントを英語で記述するなどのポリシーを徹底してきました。 今回の WSC 買収による海外進出は当初想定していませんでしたが、これまで培ってきたグローバル対応の基盤を活かせる絶好の機会となりました。

海外で働くことや、仕事で英語を継続的に使うことは、エンジニアにとって貴重な経験となります。 私自身、海外で働いたこと自体は短期間でしたが、新卒で働き始めてから Belong に入社するまでは英語で仕事をしていました。 新卒当初は TOEIC の点数だけなら見栄えは悪くなかったですが、実際に会話を続けるとなると別物で、ヘルプデスクに英語で電話をかけることすら不安に思っており、 実際インド人のオペレーターとのやり取りはとてももどかしかったことを覚えています。

最初の苦しい数年を乗り越え、英語での会話に慣れてくると、自身のキャリアに大きな影響を与えました。 Google Cloud NEXT などの海外カンファレンスのブースなどでも気軽に会話ができるため情報源が純粋に増え、 海外のトップエンジニアの発信内容をキャッチアップしやすくなります。 また、単純に海外旅行の幅が広がり人生にプラスになります。

また、今回の取り組みにおいて私が面白いと思うのは、日本の会社として海外事業への進出のゼロイチに関われる点です。 私のこれまでのキャリアでは海外に本社がある会社の日本支社で働いており、重要なことは本社で決まったり、 大半のソフトウェア開発も日本以外の拠点で行うことが多かったです。 今回は日本の会社として海外の会社に影響力を持ち取り組むため、 より自分たちで意思決定を行ったり、 システム開発の方向性を決めたりすることができ、「英語で仕事をする」という環境下でも状況は大きく異なります。

おわりに:世界 No.1 企業を目指して

Belong は、WSC との協業を機にグローバル市場での更なる成長を目指します。 既存の国内の個人顧客・法人顧客向けの事業の重要度は変わらず、それに加えて WSC との協業を通じて、米国市場でのビジネスを拡大していきます。

今回の投資が成功する保証はなく、自分たちの力でより良い未来へ導く必要があります。 ですが、これまでに Belong が培ってきた経験を活かしつつ、WSC の既存のリソースをレバレッジすることで、 今後の成長を加速できると私は信じています。

すぐにでもニューヨーク駐在を視野に入れたエンジニアリングスキルと英語力を持ち合わせたエンジニアの方はもちろん、 英語は不安だけど海外で働いてみたいというエンジニアの方も大歓迎です。
また、海外は興味ないけど生成 AI のサービスを作りたい、ソフトウェアエンジニアリングが行いたいという方のためのポジションもあります。

興味を持たれたらぜひ Belong Careers を覗いてみてください!