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ニューヨーク赴任から半年 - エンジニアチームの立ち上げと協業の現在地

2026-06-01

TL;DR

  • ニューヨークに拠点を移して半年。現地でエンジニアチームの立ち上げが本格的に始まりました。
  • Belong と WSC をつなぐ横断ユニット Global Bridge Pod (GBP) を構築し、両社のエンジニアリングを一つのチームとして動かす体制が整いつつあります。
  • 既に日本から 2 名のエンジニアが出張ベースでニューヨークに来ており、現地で手を動かしました。海外で働くオポチュニティは、構想ではなく現実のものになっています。
  • オペレーションフローの見直しと並行して、Belong や協力会社とのデータをやり取りするためのゲートウェイ(連携基盤)づくりに挑みます。開発は AI 駆動開発(AI-DLC)で進めます。

ニューヨーク駐在開始から半年が経ちました

日本発事業会社としてグローバルビジネス展開する価値 でお伝えした通り、私は Belong の CTO としての役割に加え WSC の CTO としてチームの立ち上げを行うために、2025 年 11 月に活動拠点をニューヨークに移しました。 あれから半年。発表時に語った「現地でエンジニアリングチームを立ち上げ、日本チームと連携しながらソリューションの導入と開発を推進する」という構想は、着実に形になってきています。

この記事では、ニューヨークでの取り組みの現在地と、これから挑もうとしていることを共有します。

ニューヨークのエンジニアチームが立ち上がった

最大の進捗は、ニューヨークに WSC のエンジニアリングチームが立ち上がったことです。

Belong のグローバル展開 でも触れた通り、WSC はオペレーション・販売チャネル・顧客基盤という強みを持つ一方で、Belong が持つような自社エンジニアリングチームはこれまでありませんでした。 半年前は「これから採用し、立ち上げる」というフェーズでしたが、今ではマネージャーやソフトウェアエンジニア、データエンジニアなど各種専門性を持つメンバーが現地に揃い、エンジニアリングの議論が現地でもできるようになりました。

ゼロからチームを立ち上げるというのは、エンジニアリングだけの仕事ではありません。 WSC はこれまで社内にエンジニアがおらず、システム開発にはどういった情報が必要で、それをどうエンジニアに伝えるべきかというノウハウもありませんでした。 外注ではなく、内製するからこそ、「どうあるべきかを一緒に考える」というカルチャーづくりも含めてチームビルディングが必要です。
Belong がこれまで大切にしてきた「オペレーションとテクノロジーの両輪」という考え方を、WSC という別の土壌にどう根づかせるかを、現地で日々試行錯誤しています。 この取り組みを通じて、Belong の環境では阿吽の呼吸で動いている部分が多くあり、自分は恵まれた環境にいたのだと改めて実感しています。WSC でもそのような環境を目指していきたいと考えています。

Belong と WSC をつなぐ Global Bridge Pod

チームを立ち上げる上で特に重視したのが、日本(Belong)とニューヨーク(WSC)のエンジニアリングの連携です。 Belong では既存のプロダクトや DevOps などが整っていますが、WSC はこれから構築していくフェーズです。

Belong の洗練された環境を WSC にも適用するために構築したのが、Global Bridge Pod(GBP) というワーキンググループです。
これは、WSC でも重要となる領域で Belong のスペシャリストが WSC のチームとの橋渡しをするための、クロスオーガニゼーションのユニットです。 オペレーションエンジニアリング、データプラットフォーム、SRE・プラットフォームエンジニアリングにおいて、Belong から WSC のチームを支援しています。

時差をまたいで異なる国、言語で同一のイニシアチブを推進するというのは、簡単ではありません。 だからこそ、橋渡しの責任を持つ人を明確に置き、どちらの会社の事情も理解した上で意思決定できる構造を最初に作りました。 GBP は単なる連絡係ではなく、両社のエンジニアリングを統合的に動かすための仕組みとして機能することを目指しています。

既にニューヨークで活躍した 2 名のエンジニア

WSC のエンジニアリングチームの立ち上げに伴い、 これまでに、日本から 2 名のエンジニアが出張ベースでニューヨークに来て、現地で手を動かしました。

1人目は SRE チームのリードである @shigwata です。 ニューヨーク出張で取り組んだこと — グローバルなプラットフォーム共通化で記載の通り、WSC のインフラ基盤を Belong と共通化するための設計と実装を進めました。

2人目はデータエンジニアのリードである @kobori です。 Belong で運用しているデータ関連のプロダクトの WSC での展開、 WSC で採用したデータエンジニアのオンボーディング、 WSC のデータ基盤の基礎の構築を1ヶ月かけて進めました。 その間にラスベガスで開催された Google Cloud Next '26 にも参加し、 アメリカ滞在中に奮闘してくれました。

リモートでの連携だけでは埋まらない、現地で人と話し、現場を見ることでより理解が深まるものがあります。
japan-to-global でも書いた通り、ハンズオンなエンジニアに対して海外で働く機会を提供できる企業は、決して多くありません。 Belong / WSC では、日本に在籍しながら米国チームと連携する働き方、出張で現地に行く働き方、現地に拠点を移す働き方、いずれも現実の選択肢として用意されています。
今回ニューヨークに来た 2 名は、その実例です。今後はエンジニアリングからもさらにビジネスに貢献し、こうしたオポチュニティをもっと広げていきたいと考えています。

これから挑む、オペレーションと連携基盤づくり

WSC は長年にわたって築いてきた堅実なオペレーションを持っています。 私たちが目指すのは、それを単にデジタル化することではなく、Belong が培ってきた知見を活かしてオペレーションフロー自体をより良い形に組み替えながら、テクノロジーで下支えしていくことです。 現場のフローを変えるというのは、システムを作るより難しい仕事です。 長年回ってきたやり方には理由があり、その理由を理解した上で、より良い形を一緒に探していく必要があります。

現在 WSC はオペレーションの変革期にあり、使用している ERP の入れ替えに伴い、 物理的なワークフロー・データのフローを再設計しています。
これに伴い、例えば検品ツールに Belong と同じものを採用し、Belong が運用している洗練された検品管理システムを導入するなど、 企業間の連携を深めています。 これ以外にも、データのやり取りを行うために API ゲートウェイの開発を開始するなど、 WSC のオペレーションが扱う在庫や端末のデータと、Belong 側の検品・販売の文脈を安全かつシームレスにつなぐための土台づくりを進めています。

この連携基盤は、単なる API の口を増やすだけのものではありません。 どのデータを誰が持ち、どこを正とするか。 そうした設計判断を一つひとつ積み上げながら、将来の端末流通プラットフォームを見据えた骨格として育てていきます。 正直に言えば、技術的な手応えを語れるのはこれからです。 ですが、レガシーな業務システムから進化するために、データの正本から設計し直し、二国にまたがる基盤をゼロから組み上げていくというのは、エンジニアにとって滅多にない面白さがあります。 ここを WSC のチーム自身がリードできるようになることが、この取り組みが目指す到達点の一つであり、その実現のために Belong のエキスパートがスキルトランスファーをしていきます。

AI 駆動開発(AI-DLC)で進める

私たちがこの新しい基盤づくりで採用しているのが、AI 駆動開発(社内では AI-DLC と呼んでいます)です。

少人数、ゼロイチ、複数の国とタイムゾーンという制約のあるチームこそ、AI を開発プロセスの中心に据える価値が大きいと考えています。 仕様の策定からユニット分割、設計、実装、運用まで、各フェーズにチェックポイントを置きながら AI と協働し、品質を両立させること。 日米でコンテキストを揃えながら開発を進める上でも、この進め方は効いてきます。

AI-DLC の考え方は、AI-DLC の概要 をはじめ、これまでも継続的に発信してきました。 AI Engineering Summit Tokyo 2026 では、チェックポイントを設けた AI-DLC の実例を紹介します。 開発への AI 利用が当たり前になっていく中で、新しい基盤を新しいチームで作り、少ないメンバーで AI を活用してアウトプットを増やし、アウトカムにつなげていく。 今このタイミングだからこそ挑戦できる面白さだと思っています。

一緒に挑んでくれるエンジニアへ

私が今いちばん増やしたいのは、現地のメンバーと直接やり取りしながら前に進められるエンジニアです。
業務で使える言語力と、Belong・WSC のドメイン知識を持ちつつ、業務フローやシステムの設計を一緒に考え、実装もできるエンジニアです。

Belong 社内にも米国へ出張やリロケーションして活躍したいエンジニアはいますが、 そういったモチベーションを持つメンバーにぜひ協力してもらいながら、効果的にプロダクト開発を進めていきたいと考えています。

曖昧さの中で、基盤と組織をゼロから作っていくことを面白がれる方。 英語やドメイン知識にまだ不安があっても、現地で学びながら橋を架けていきたいという意欲のある方。 そういう方にこそ、この局面はまたとない挑戦の機会になるはずです。

また、Belong もスマートフォンだけでなく、プロダクトラインナップの拡大や、修理・リサイクルなどの機能の強化により、 より幅広い領域でエンジニアリングの力が必要になってきています。

複数の言語・タイムゾーンを超えて挑戦したいエンジニアの方はもちろん、サーキュラーエコノミーの実現に向けて、日本国内の事業に注力しながら Belong のエンジニアリングを一緒に強化していきたいという方も歓迎しています。 この挑戦に興味がある方は、ぜひ 採用情報 を覗いてみてください。

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